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はたらく図鑑

クリエイティブディレクターって、なんだ?

「はたらく」にフューチャーしたオウンドメディア
Vol.1、記念すべき初回は株式会社友安製作所の松江孝哉(アレン)さん。

「まちづくり」という一見つかみどころのない業務においてクリエイティブディレクターとしてはたらく松江さん。クリエイティブディレクターといってもその様相は会社ごとに多岐にわたるものです。友安製作所におけるクリエイティブディレクターとはどんな仕事なのか、はたらくをおもしろくするヒントと共に伺います。

 


 

<話し手>
-松江孝哉(アレン)

株式会社友安製作所 ソーシャルデザイン部 まちづくり事業課

立命館大学卒。大学時代よりイベント、コミュニティ運営を自ら手掛け2023年株式会社友安製作所へ入社。クリエイティブディレクターとして商品開発支援からWEB、イベント制作、動画制作まで幅広く手掛ける。

 

-株式会社友安製作所

ものづくりを根幹に、通販事業・カフェ事業・工務店事業・メディア事業・レンタルスペース事業・まちづくり事業と多角的に事業展開するライフスタイルカンパニー。社内スローガンは、「生きるをあそぶ」。

株式会社友安製作所 (tomoyasu.co.jp)

 


 

まちの課題をまちの人と解決する

 

-クリエイティブディレクターというと、今のお仕事っていうのは何になるんでしょうか。

その質問が一番困りますよね。(笑)
説明が結構むずかしいと思っていて、私たち友安製作所のまちづくり事業課は、「まちの変化の起点になる」ことをめざして活動しています。
変化の起点になる瞬間というのは様々で、ある時には、人との出会いをデザインし、ある時にはコミュニティをデザインしており、まちの課題によって何をデザインするかは変化します。クライアントは民間から行政まで広いですね。

 

具体的な仕事でいうと、生野区のものづくり企業とクリエイターをコラボさせて新商品を開発するプロジェクトのディレクション、企業のブランディングに紐づいたWEBや動画制作のディレクションもしたります。

 

あとはファクトリズムという街ごと巻き込んだオープンファクトリーイベントもしています。今年で91社・13エリアにわたる企業をまきこんで実施しているのですが、そのイベントの事務局業務から制作物のディレクションもしています。

 

仕事としては本当に幅広くて、時にはアーティストの方とご一緒することもあります。社内にデザインができる人、動画撮影ができる人、文章を書くことができる人、WEBサイトをデザインできる人がいるので、彼らと一緒にプロジェクトを進めることが前提です。その中で企画やコンセプトを決める「方向性を指し示す人」をやっているというイメージでしょうか。

 

まちづくりって社内では新規事業なので、これからどう広めていくのかっていう広報的なところもやっていかないといけないですし。なんでもやります。

 

僕らの特徴としては、事業をコミュニティの中で展開するようにしていて、大きな利益目指すことが第1ではなく、むしろやっていることとしては、決して効率が良いとは言えない業務です。(笑)
それでもクライアントやまちの人に寄り添った仕事をしたいという想いがあるので、知っている企業や縁のある企業と仕事をすることが多いですね。

 

▼ファクトリズムの様子



(写真左)

 

ディレクターという仕事に出会えて、よかった。

 

-松江さんに関して言うと、大学時代にご自身がされていた活動とかなり親和性がありますよね。

僕は大学時代からコミュニティを創ってイベントをしたりしていました。イベントの企画からバナーデザインの作成、集客、運営など場づくりを人を巻き込みながら行っていました。それらが、今の仕事でもできている感覚ですね。

 

学生の頃に知っている職種って、営業とか総務とか、人事とか…?いわゆる学生がよく目にする職業って限定されていると思うんですよ。ただ、当時と違うのは今はイベント以外にもWEB、ライティング、PRのための動画づくりなども経験させてもらっていて。そういう領域でも「方向性を指し示す人」って大事なんだなと。そういう意味ではディレクターという職業に出会えたのは大きいです。

 

事業のその先を見られるようになってきた

 

-今のところのクリエイティブディレクターの面白さって、どんなところにありますか。

1年目のときはとにかく知る。そこから始まりました。ディレクターって、やることが本当にたくさんあるんですけど、根本としてはプロジェクトが始まった経緯やストーリーが見えていないといけなくて、その上で事業の先まで見えているとディレクションはとてもやりやすくなります。簡単に言えば、イベントが何月に開催されるから、バナーはいついつまでに必要だな。とか。こういうことがどんどん自分で見えるようになってきて楽しかったのが1年目でしたね。

 

2年目の現在はプロジェクトにおいて見える範囲が広がったことはもちろん、クライアントやまちの人とコミュニケーションをとることがさらにできるようになってきているという感覚があります。もちろんこの事業がこの先どうなるかはわからない部分もあるんですけど、ある程度見えてくる。「このプロジェクトのカラーはなんだろう」、「この事業において大切にするべきことはなんだろう」、そういったコンセプトやメッセージを考えることはめちゃくちゃ楽しいですね。自分で考えたテーマから派生して、いろんなデザインや制作物に落とし込まれていくわけですから。

 

 

-手がけるプロジェクトに問いがうまれてきた?

そうですね。「なんで?」と思うことをっていうのをすごい心掛けていて。駅のホームの広告とかコピーとかめちゃくちゃ見ちゃいます。そのコピーやデザインの真意はもちろんわからないんだけど、勝手に考えることで日常に新たな気づきが増えたと思います。

 

そんなインプットも経て、「自分でつくったものが評価される」。
ここがクリエイティブディレクターの面白さ、ミソだと感じています。

 

キーワードを大事にする生き方、はたらき方

 

-大学時代の活動の延長線上で派生したようなお仕事が多く、新卒採用・就職に関して言えば「ミスマッチが少ない」とも言えるのではないでしょうか。ご自身の就職活動で大事にしていたことはありますか。

私は就職活動を人よりも多く行っていたわけではありません。始めるのも人よりも遅かったと思います。友安製作所は本当に偶然出会えた会社です。面接を受けているときの感じとしては、自分のやっていることや好きなことをすべてさらけ出せる環境だったなと思います。そこのすり合わせがあったから、今やりたいことをできているなと。

 

大事なのは、自分の大切にしたいキーワードが何なのかだと思います。私の場合は「成長する」でした。止まっている自分はあまり好きではなくて、だからこそやりたいことをやらせてもらえる今の環境がとても楽しいですね。人によって合う合わないがどうしてもでてくるので、自分のキーワードが会社とマッチする環境かという点は大事にした方がいいと思います。

 

まずは知ること。その次に、やってみる。

 

-今のご自身の環境、職種も踏まえて、いわゆる「好きな仕事」に巡り合うためには何が大事なんでしょうか。

まずは知ることが重要です。会社を知るのが就職活動だとしたら、その中の人たちが何をやっているのかを知ることも大切です。同じディレクターという職業でも、会社によって内容が全く違うと思うんです。そのためには、人と会って話を聞くことが必要ですね。

就職活動でよくあるシーンとして、「私なにしたいんだろう」と1人で黙々と自己分析をすることがあります。しかし、1人で考えていても、考えることができる範囲は限られています。人と会ったり、チャレンジを経て世界が広がると、より深く自分を知ることができるのではないでしょうか。

そこがスタート地点で、次のステップとしては気になったことや興味を持ったことにチャレンジすることが重要ではないでしょうか。何かを企画してみる、1人でやるのではなくて人を巻き込んでみる。色々なことにチャレンジしていくことで、自分が好きなこと、嫌いないことがわかってくる。そういった判断の繰り返しが「好きな仕事」に巡り合うためには必要な気がします。やっぱりまずは知る。その次に、やってみることですね。

 

あとがき

はたらいたことがないと、「名前は知ってるけど、実際はなんなの?」なんて思う職業や業種って意外と多いのだと思います。クリエイティブディレクター、名前はなんとなくかっこいいけど実際に何してるの?という部分が少しでもクリアになっていれば嬉しいです。たくさんの職業に触れて、できればやってみて。そんな「はたらくを知る」というプロセスを楽しんでみるのもいいのではないでしょうか。

  • 会社名株式会社友安製作所
  • 事業内容 インテリアの輸入/製造、EC販売、レンタルスペース事業、飲食事業、工務店事業
  • 役職ソーシャルデザイン部 まちづくり事業課・広報課
  • 名前松江 孝哉(Allen)